クラウドPBXとよく似たサービスにFMCが挙げられます。ここではクラウドPBXとFMCの違いについて解説します。
FMCは「Fixed Mobile Convergence」の略で、固定電話と携帯電話を融合する技術を指します。この技術を用いることで、インターネット通信を利用したIP電話機と携帯端末を連携させ、最終的には単一の携帯端末に電話機能を集約することが可能です。2000年代後半から注目を集め、大手キャリアが提供する商品として広まっています。
FMCの最大のメリットは、複数の回線やデバイスを融合することで業務効率を大幅に向上させられる点です。固定電話、スマートフォン、インターネット回線などを一つにまとめることで、利用料金を圧縮できます。
また、複数のサービスにかかる契約手続きや利用料金の支払いにかかる工数を削減し、結果として人件費もカットできるのです。これにより、業務効率だけでなく、電話対応をするスタッフの人件費も削減できるため、企業にとっては大きなコストメリットとなります。
FMCの欠点の一つは、使用可能な固定電話や携帯電話の通信事業者が一つの会社に限られることです。
これにより契約手続きの煩雑さや手間が増える場合があり、企業によっては導入を断念するケースもあります。
またFMCでは携帯電話やスマートフォンから外線をかける際に携帯回線を利用する必要があり、その利用料金が割高になる可能性があります。外線利用が多い企業にとっては、コスト削減の効果が薄い場合もあります。
さらに、スタッフがFMCの仕組みを十分に把握していない場合、現場が混乱するリスクも伴います。そのため、事前説明会の実施など慎重な対応が求められます。
クラウドPBXは、従来のPBXがクラウド上で提供されるサービスです。物理的な設備が不要で、スマートフォンやパソコンをビジネスフォンとして利用できる点が特徴といえます。クラウド上にPBX機能があるため、設定や管理が容易で、コストも抑えられる点も魅力的。これにより、導入時の工事が不要で迅速にシステムを運用開始できるというメリットがあります。
クラウドPBXとFMCの主な違いはいくつかあります。まずクラウドPBXでは外線番号の発信および着信が可能であり、企業の代表電話番号に着信があった場合でも各内線へ転送可能。一方、FMCはこの点で制約があり、外線番号の発信や着信に対応していません。またクラウドPBXでは複数キャリアの利用が可能ですが、FMCでは一つのキャリアに限定されます。これらの違いがクラウドPBXの利便性を高める要因のひとつです。
クラウドPBXのメリットとしては、導入時の工事が不要であることが挙げられます。これにより、迅速に運用を開始することが可能です。また物理的な設備が不要なため、初期コストや維持コストを大幅に削減できます。
さらにスマートフォンやパソコンをビジネスフォンとして活用できるため、場所を選ばずに業務を行うことが可能です。このように、クラウドPBXは現代のビジネスシーンにおいて非常に有用なソリューションと言えます。
FMCは、インターネット通信を利用したIP電話機と携帯端末を連携させ、最終的には単一の携帯端末に電話機能を集約することが可能な技術のことです。クラウドPBXとFMCの主な違いは、外線番号の発着信の可否にあります。クラウドPBXなら、FMCではできない外線番号の発着信ができます。いわばFMCの弱点を補ったサービスがクラウドPBXといえるでしょう。
当サイトでは、おすすめのクラウドPBXを紹介しています。こだわりや機能で製品を検索できるため、ぜひチェックしてみてください。
ここでは調査した20製品のうち、公式サイトに導入実績や実例を記載している信頼できるクラウドPBXの中から、
こだわり別におすすめのサービスを紹介します。
※2022年9月30日調査時点で、「クラウドPBX」とGoogle検索し表示されるクラウドPBX対応の会社20社のうち、導入実績や実例を公式サイトに掲載している10製品をピックアップ。そのなかで、公式HPで確認できる情報もとに以下の条件でこだわり別に各商品を選定しています。
■コスト・安さ=モバビジ(導入費用・月額費用が最も低価格だったため)
■システム連携=BIZTEL(連携できるシステム数が最も多かったため)
■導入スピード=CLOUD PHONE(導入までの日数が最も短期間だったため)
■導入実績=MOT/PBX(導入企業の社数が最も多かったため)
■音質=モバビジ(複数の機器で総務省判定基準クラスAを取得しているため)