ここ1~2年で急激に需要が増加しているクラウドPBX。ここでは、気になるクラウドPBXの市場やシェアについて解説します。
クラウドPBXはまだ登場したばかりのサービスのため、シェアを示す資料やデータに乏しいのが現状です。
ただし、アメリカの調査機関Parallels社が公開しているデータ※によると、2011年段階でのクラウドPBXの日本国内シェア率はわずか1%ほどでした。当時はクラウドPBXの認知度が低く、アナログ回線の従来型PBXが主流であったことが理由でしょう。その後、2012年時点のシェア率はおよそ3%に上昇。わずか1年でおよそ2~3%も上昇していることから、急激な成長が見て取れます。
ちなみに、2012年の企業規模別のシェア率は、以下の通りでした。
従業員50名以上の会社では13%も導入しているのに対し、中規模企業や小規模企業ではほぼ採用されていません。企業規模が小さくなるにつれてPBXの認知度が低く、導入率にも影響を与えていたようです。
参照元:Parallels SMB Cloud InsightsTM 日本版」
(http://download.parallels.com/doc/SMBBrochure_Japan_localized.pdf)
クラウドPBX市場は今後も順調にシェアを伸ばしていくと予想されています。
その根拠の一つが、海外のクラウドPBXの市場拡大です。特に北米地域のクラウドPBX市場の成長は著しく、シェアを延ばしています。海外のクラウドPBXは電話のみならず、UC機能と呼ばれる、メールやチャットなどのコミュニケーションツールとセットになっており、コミュニケーションをスムーズに行えるツールとして多くの企業に導入されているのです。
また、日本国内では、情報通信ネットワーク産業協会による、2018年から2023年までの従来型PBXの需要予測も見逃せません。
調査データによると、日本の従来型PBXの需要総額は、2023年に「11.7%(2017年度比)」も減少すると予測されています。従来型PBXを利用しているユーザー・企業の多くが、クラウド型PBXに移行していくと見られています。
参照元:情報通信ネットワーク産業協会「通信機器中期需要予測[2018-2023年度]」
(https://www.ciaj.or.jp/news/press_releases/pressreleases_past_issue/pressrelease2018/3799.html)
従来型のPBXはオフィス内に主装置を設置しなくてはならず、ランニングコストやメンテナンスの手間がかかっていました。これに対してクラウドPBXはメンテナンスの手間がかからない上、端末も既存のパソコンやスタッフのスマホを流用できるため、機器購入やリースコストがかかりません。
また、新型コロナウイルスの流行に伴うワークスタイルの変化によって、より柔軟な働き方を実現できるのもクラウドPBXのメリットです。近年さまざまな企業がクラウドPBXをリリースしており、サービスや機能の拡大によっても、さらなる需要増加が見込まれています。
新たな移動通信システム5Gの普及により、クラウドサービスのさらなる利便性向上が期待できる点もポイント。5Gを使ったクラウドPBXはさらに安定化・高速化するのはもちろん、これまで技術的に難しかったオプションやサービスも実現可能になると期待を寄せられています。
クラウドPBXのシェア率は、ここ最近で急激に拡大しています。また、さまざまなデータから、クラウドPBXは今後も大幅なシェアの拡大が予測されています。現在従来型PBXを使用している企業も、今後はクラウド型へ乗り換えていくでしょう。
導入を検討しているなら、早めの切り替えがおすすめです。自社に合ったプランを導入することで、業務効率化やコスト削減を行うことができるでしょう。どのクラウドPBXを採用するかお悩みの方は、価格や実績、音質などの「こだわり」や使いたい「機能」で選んでみてください。
こちらのページでは、こだわり別に選べるPBX5選や機能別の絞り込み検索でおすすめのクラウドPBXを紹介しています。
ここでは調査した20製品のうち、公式サイトに導入実績や実例を記載している信頼できるクラウドPBXの中から、
こだわり別におすすめのサービスを紹介します。
※2022年9月30日調査時点で、「クラウドPBX」とGoogle検索し表示されるクラウドPBX対応の会社20社のうち、導入実績や実例を公式サイトに掲載している10製品をピックアップ。そのなかで、公式HPで確認できる情報もとに以下の条件でこだわり別に各商品を選定しています。
■コスト・安さ=モバビジ(導入費用・月額費用が最も低価格だったため)
■システム連携=BIZTEL(連携できるシステム数が最も多かったため)
■導入スピード=CLOUD PHONE(導入までの日数が最も短期間だったため)
■導入実績=MOT/PBX(導入企業の社数が最も多かったため)
■音質=モバビジ(複数の機器で総務省判定基準クラスAを取得しているため)